JR神戸駅、阪神/阪急高速神戸駅から徒歩3分の湊川神社をご紹介します。湊川神社は楠木正成公(大楠公)を祭神としており、「楠公(なんこう)さん」とも呼ばれ、古くから神戸市民に親しまれてきた存在です。倒幕に貢献した楠木正成が湊川合戦で亡くなった場所であるこの地に、昭和27年湊川神社が建立されました。
今回は雄大な表神門から図のコースに沿って境内をご紹介します。
JR神戸駅方面から多聞通りを挟んだ向かい側に表神門と大きな石灯籠が見えます。表神門の隣には阪神/阪急高速神戸駅の出口が直結しているので交通も便利です。
① 表神門
入口正面から見るとその大きさに圧倒されます。巨大な石灯籠が表神門の両端に鎮座しています。
表神門は屋根が三段になっており、外側に行くほど上にはねあがる曲線がとても優雅です。
境内には湊川神社を象徴する菊水紋が多数見られます。菊水は楠木正成の家紋で、後醍醐天皇から下賜された菊紋に流水を合わせた形をしています。この紋様は神社の様々な所に刻まれています。
② 宝物殿
表神門をくぐってすぐ左側には宝物殿があります。宝物殿の中には刀剣・武具類が約100点、工芸品・諸軸・絵画類が約300点も収蔵されています。年数回の展示替えで数多くの宝物が鑑賞できるそうです。
そのまま本殿に向かって参道をまっすぐ進みます。大きい石鳥居とその両隣の獅子が神社の雰囲気をより重厚なものにしています。長い参道に沿って大樹が植えられており、小鳥が集いさえずる姿はとても自然豊かな情景です。
③ 社殿
境内はとても広く、参道の先には大きい社殿があります。現在の社殿は昭和27年に築造され、戦後の神社建築様式でも代表的な建物です。雄大で優美な姿を見ることができます。
社殿の中です。こちらの写真にも少し映っている天井画は築造当時、全国の著名画家から約163点の作品が奉納されました。福田眉仙・棟方志功など素晴らしい画家の作品が収蔵されています。拝殿で参拝をして上を見上げるとその魅力あふれる作品の数々を鑑賞できます。
④ 大楠公殉節地
社殿の西側には大楠公が湊川合戦で殉節した場所があります。国指定文化財史蹟となっており、周りには高い木々が生い茂っています。殉節地の周りには柵があり、柵の外に立っているだけで大楠公のパワーが伝わってくるような神秘的な空間です。
⑤ 菊水天満神社
社殿の東側に進みます。神社の一番奥には菊水天満神社があります。天満神社ならではの合格祈願の絵馬が沢山結ばれています。
⑥ 楠本稲荷神社
社殿を背にして表神門に向かって参道を歩くと、左側に赤い鳥居が並んでいる楠本稲荷神社があります。湊川神社では有名なフォトジェニックなスポットです。
楠本稲荷神社は赤い提灯が有名です。神社内に入ると赤い柱と提灯が緑の窓を背景にして存在感を出しています。まさに提灯のかすかな光に癒されるパワースポットのようです。
⑦ 御墓所
稲荷神社から出て、表神門の左側にも小さい森があります。入ってみると大楠公・楠木正成の御墓所と、湊川神社を設立した徳川光圀の銅像があります。ひっそりとして静謐な空気が漂う空間です。御墓所は表神門となりの小さい門と繋がっています。
駅からも近くて気軽に参拝できるアクセスの良い立地の湊川神社。大楠公のパワーをもらえる街中のパワースポットです。境内も広く、歩きながら森林浴で癒されます。取材当時の4月初旬は、新緑だけでなく桜の花が満開でしたが、4月下旬には表神門の外にツツジが満開とのことです。
【湊川神社】
〒650-0015 神戸市中央区多聞通3-1-1
公式ページ:http://www.minatogawajinja.or.jp/