かつての外国人居留地であり、神戸三宮でも華やかな通りのひとつ、京町筋に面する神戸市立博物館。老朽化に伴う改修工事のため一時閉館していましたが、令和元年11月2日、ついにリニューアルオープンしました!
展示・設備面のリニューアル工事を経て、約2年ぶりの再開館。記念すべきリニューアル後初の展覧会「神戸市立博物館名品展 ~まじわる文化、つなぐ歴史、むすぶ美~」を一足先に観覧してきました。
会場に入るとそこには多種多様な品々が。
博物館のコレクションの中でも選りすぐりの名品を展示しているとあって、どれも存在感のある品ばかり。
そんな中でも特に注目して頂きたい逸品は、桃山時代に描かれた『南蛮屏風』です。
教科書に掲載されているので、見覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
南蛮文化と信仰の伝来を描いたこの屏風は、なんと高さ1.54m,横3.63mにもなる大作です。
正面に立つとその美しさと迫力に圧倒されること間違いなし。豊臣家の御用絵師、狩野内膳による細部までの緻密な描写を至近距離で見ることができます。400年前に描かれたとは思えない鮮やかな色彩には誰しもが目を奪われることでしょう。
またとない機会なので、この南蛮屏風についてお話を伺いました。
『こちらは先日まで台湾で展示されており、この度神戸市立博物館へ戻ってきました。おおよそ100点ある南蛮屏風の中でもこちらは間違いなく最高傑作。教科書やインターネットでフラットな全体画像は見れますが、緻密な書き込みによる表面の凹凸から生まれる迫力は、肉眼で見ることでしか体験できない。ぜひ会期中に足を運んで実物を見て頂きたいです。』
と、非常に熱く語って下さった学芸員さん。取材中ながら、思わず聞き入ってしまいました。2年ぶりの展覧会ということもあって、学芸員の方々も力が入っていますね!
厳かな雰囲気の中で展示される名品の数々からは確かに歴史の息吹を感じられました。
次回はリニューアルされた常設展示についてお伝えします!
※今回紹介した『南蛮屏風』は11月24日までの展示となっております。展示内容の一部は前期・後期で入れ替わります。
「神戸市立博物館名品展 ~まじわる文化、つなぐ歴史、むすぶ美~」は2019年11月2日~12月22日までの開催です。
【前期=11月2日(土)~11月24日(日) 後期=11月26日(火)~12月22日)】